梅毒の恐ろしいところ
今、日本では梅毒が大流行しつつあるという
ニュースを見ました。
コロナ禍の影響で欲求不満をため込んだ
若者を中心にマッチングアプリの利用が増え、
2021年には過去最高の7875人の感染者数を記録したそうです。
これで危機感が出てくればよかったのですが、
2022年10月23日の集計でなんと1万141人を計上したというのです。
単純計算でも、12月末までに1万2千人を超える見通しです。
梅毒って聞いたことはあるけれど
具体的にどんな症状なのか
どんな人がなるのか、調べてみました。
梅毒の症状一旦、消えるって!?
- 梅毒の症状第1期
梅毒は「梅毒トレポネーマ」という
細菌が原因の感染症です。
粘膜や傷口の接触で感染します。
細菌が移っても多くはすぐに症状が出ず、
3週間ほどの潜伏期間があります。
潜伏期間の間に体内で細菌が増殖し、
そののちに感染部位にイボが生じるのですが、
梅毒の恐ろしいところは
この症状がいったん消える点です!!
ここまでが梅毒の第1期に区分されます。
- 梅毒の症状第2期
奇妙なイボが現れても
自然に消えれば「治った」と思ってしまいますよね?
しかし、感染後に放置していて
自然に治るほど梅毒は生易しい病気ではないようで…
次の段階が第2期、感染から数か月後、
体内で細菌が十分に増殖すると、
性器を中心に皮膚に症状が現れ始めます。
かゆみを伴わない発疹、脱毛が主な症状で、
発熱や倦怠感を伴うケースも多いものの、
この段階でもやはり再び自然に症状が治まるため、
感染者が梅毒発症を自覚せずに
拡散する原因になっています。
第1期、第2期を通して感染力が高いうえ、
まだ本人が元気なので、
よりいっそう梅毒トレポネーマを振りまく
状況につながっているのでしょう。
- 梅毒の症状第3期
第2期の症状が治まると再び潜伏期間に入ります。
次に症状が現れるのは数年から数10年後、
第1期、第2期の違和感などとっくのとうに
忘れ去ったころです。
およそ30%の確率で梅毒は再び牙をむきます。
皮膚、肝臓、骨に腫瘍がでる全身症状に加えて、
心臓や脳や脊髄が細菌に侵されて
命を失うこともあります。
妊婦と胎児と梅毒
梅毒の原因である細菌は
ごくごく小さく、胎盤を通過してしまいます。
つまり、妊娠中の女性が梅毒に感染、
あるいはもとから保菌者だった場合、
胎盤を通して梅毒の母子感染がおこり、
胎児の時点で先天梅毒となる可能性があります。
先天梅毒は死産、早産、新生児死亡、
奇形、低出生体重、骨軟骨病変などの原因になり、
無事出生に至ったとしてもその後の
観察と治療が必要だそうです。
一応私の知る神戸ARTレディスクリニックでも
女性のための基本的な検査の一つとして
梅毒検査を実施していました。
ご夫婦での梅毒検査も可能です。
簡単な血液検査でご確認でき、
性交の経験がある方は1年に1回は受けておくことを
おすすめするそうです。