30代からの妊活ブログ不妊治療を知る

30代の働きながらの妊活ブログ。神戸ARTレディスクリニックでの不妊検査済み。今のところは自然に…妊娠できればと

体外受精(採卵前の検査とは)

体外受精胚移植法~採卵前に必要な検査

高度先進医療が実現した生殖補助医療の希望の星でもある、

体外受精胚移植法は、ひとの手で妊娠を

コントロールできる一方で、患者様への身体と心、

そして、経済的な負担が大きい治療法ではないでしょうか。

安全性の確保にはきめ細やかな検査が欠かせません。

体外受精の始まり、採卵のために必要な検査について、

今回はご紹介したいと思います。

 

採卵は一般の小手術と同じように

麻酔をかけて行います。

どんな手術でも必ずリスクが伴います。

 

採卵前に必要な検査、一覧とその目的

 

1:血液検査

血液型検査、赤血球数、白血球数、

血小板数、血色素数ヘマトクリット値などを判定します。

目的は貧血の有無の確認、肝機能検査、

そのほかの以上の有無の確認です。

 

2:感染症検査

感染症検査の項目はB型肝炎ウィルス、

C型肝炎ウィルスエイズウィルス(HIV)、梅毒、

淋菌、クラミジアなどです。

陽性判定が出た場合にはその感染症に応じた

治療などの対応が必要になるからです。

 

3:ホルモン検査

ミュラー管ホルモン、FSHとLHの基礎分泌値、

E2値などの項目を確認します。

ホルモン値が正常であれば問題なく卵巣刺激法へと進めます。

 

4:出血凝固機能検査

血が固まらない病気などが存在するので、

出血時間と凝固機能の検査はリスク管理

大きな役割を担っています。

 

5:超音波検査

産婦人科では基礎的な検査項目のひとつで、

卵胞刺激法を開始する前など、折々に行っていく

必要があります。

子宮内膜の厚さ、子宮内膜ポリープの有無、

卵巣の機能性、チョコレート嚢胞や黄体の残存がないか、

機能していない嚢胞が残留していないか、

卵管水腫がないかなどを確認してきます。

 

6:膣細菌症、頸管炎の有無などの検査

膣細菌症は病原性ウィルスを原因としない病気です。

カンジダなどの常在菌が増えすぎて

環境を維持するバランスが崩れ、

おりものが増加したり、おりものの色が

白や黄色に変化したり、おりものから悪臭が

するようになったり、外陰部にかゆみがでたり

といった症状が主です。

善玉菌を増やすことができればこれらの症状は改善します。

膣細菌症が子宮頚管の炎症にまで進行している場合、

そのまま不妊治療を進めるわけにはいきません。

 

7:胚移植の難易度を確認

体外受精に耐えうる卵子を得られても、

男性側の正常な精子を得られないケース、

着床障害があるケースなどもあります。

未受精卵の凍結保存といった技術もありますので、

カウンセリングで治療計画を話し合うように。

 

8:心電図

繰り返しになりますが、手術には必ず身体的な負担があります。

心臓に問題があると麻酔にも大きなリスクが伴い、

採卵後の安全を脅かす要素でもあるので、

「いまさら」などと思わずこなしていく必要がありそうです。

 

体外受精を始める方、始めた方、結果待ちをしている方へ

絶対的不妊と言われる状態の方がいます。

例えば、卵管水腫がひどく、完全に閉塞してしまっている場合。

あるいは、両方の卵管を切除してしまっている場合など。

男性側の造精機能の問題でも自然妊娠が絶望的な場合があります。

 

また、抗精子抗体が認められる免疫性不妊や、

原因不明不妊排卵障害、子宮内膜症による不妊でも、

体外受精は妊娠の可能性を提示してくれます。

しかし、この世界に魔法の杖が存在しないのと同じように、

「絶対」の治療法はありえません。

着床前診断で出産に至る可能性を持つ

胚を選んで子宮内に移植できたとしても、

着床障害があると妊娠が継続できず、

途中で流産となってしまいます。

そしてそれが原因不明であれば根本治療は難しいでしょう。

 

私たち夫婦の場合について少しだけお話します。

私も夫も、自己認識のうえではふたりとも健康体です。

レディスクリニックで受けた検査でも

異常は見つかりませんでした。

しかし、現実に私は流産を繰り返してきましたし、

何度妊娠の兆候が現れても出産には至りませんでした。

夫婦揃ってもう30代中盤です。

老いの実感はまだないとはいっても、

少なくとももう若くはないと自覚はしています。

だから、不妊治療で焦る気持ちも、

検査結果に一喜一憂する気持ちも、

友人知人の出産報告で抱く複雑な気持ちにも、

共感できるつもりです。

だからこそ、みなさまに言いたいことがあります。

 

信頼できる医師を選んで、

不妊治療を受けるとご自分で決めたあなた。

ご夫婦で納得して不妊治療を受けると決めたあなた。

事前に想像していたよりも

不妊治療がつらくてへこたれそうなあなた。

移植手術の後で、妊娠判定が出なかったとしても、

「あなた」は大丈夫です。

あなたは自分を誇っていいのだと私は思います。

次の体外受精を受けるかどうかは関係ありません。

あなたは戦っている、そのことを誇ってほしいのです。

戦わない人々が垂れ流す雑音に惑わされないでください。

あなたとあなたのパートナーの信頼関係を大事にしてください。

幸せの形はひとそれぞれです。

どんな形であれ、あなたが幸せであることを祈ります。