30代からの妊活ブログ不妊治療を知る

30代の働きながらの妊活ブログ。神戸ARTレディスクリニックでの不妊検査済み。今のところは自然に…妊娠できればと

コロナと日本の出生率って?

コロナ流行で日本人の出生率はどう変化したのか

新型コロナウィルス感染症の発生が

明らかになった2019年以降、

私たちをとりまく世界は激変しました。

 

まず、2017年、2018年、2019年、2020年、2021年の

出生数と合計特殊出生率の推移を確認してみます。

 

出生数はそのまま1年間に新しく生まれた子どもの人数、

合計特殊出生率は女性1人が一生涯で産む子どもの人数です。

 

 

2017年、2018年の減少率と、2019年以降の減少率を比較すると

コロナ禍の影響がはっきりとわかります。

 

2021年の出生数はかろうじて80万を上回りました。

しかし、このペースで減少するならば

2022年は確実に80万を切るのでしょう。

 

2015年までの統計に基づいた推計では

出生数が80万人を下回るのは2030年頃となっていたのです。

コロナ禍は日本の少子化を10年前倒しで

推し進めたと考えられます。

 

この背景には世界的な不況、経済の縮小があると言われています。

 

アメリカの事例では、失業率が1%増加すると、

連動して出生数が0.9%低下すると推計されているそうです。

 

世界中で不妊症の頻度が高まっているいっぽう、

収入が減ると不妊治療どころではなくなります。

 

自分自身の生活が成り立たなくなる瀬戸際では、

妊娠に積極的になれないのも当然というものです。

 

そもそもの話、若い世代の婚姻数もコロナ禍の影響で

ぐっと減少していますから、2022年、2023年の出生数

および合計特殊出生率は、ここまでのペースを振り切る勢いで

さらに減少するのではないかという声もあります。

 

潜在的な問題と向き合う時が来た……のかも?

 

2022年の出生数は間違いなく急降下するでしょう。

理由は、コロナ禍で失業した方、

失業しないまでも給料が減った方が多いうえ、

ロシアによるウクライナ侵攻の危機が

日本にいつ飛び火してもおかしくない状況です。

 

生活が苦しくなれば自分が生きるだけで精一杯になります。

妊娠すれば女性は労働を制限され、さらに収入が減ります。

それが分かっていて、どうして妊娠に前向きになれるでしょう。

不妊症の方の場合はどうしても高額な医療費がかかってきますが、

収入がなくなったらもうそれどころじゃない方も。

 

ウクライナを世界各国の報道カメラが注視しています。

ロシアの攻撃にさらされる中で出産した女性は、

我が子の将来を思って涙ぐんでいました。

10ヶ月かけて育んだ愛しい命が、翌日にはロシアの砲撃によって

失われるかもしれない、それどころか、

夫と自分の命すら危うい、仕事も失い、

将来が全く見えない状況。

 

社会が安定していて、平和であってこそ、

結婚や妊娠、育児に前向きになれるのだと、

彼らの姿が語っている気がします。

 

また、日本は社会全体に男尊女卑の思想が

いまだにはびこっていると感じます。

 

子どもを産むのは女性だから子育ては女性の仕事、

就職では妊娠でキャリアが途切れる女性よりも

男性が優先されるのが当たり前、

子育てで家にいるのだから女性が家事を負担するのが当たり前……。

 

コロナ禍以前から、給与の男女格差は指摘されてきましたよね。

歴代首相は全員男性、女性衆議院議員はわずか9.9%で

世界147位の最低レベル。

 

生理や妊娠、子育てに無理解な男性ばかりが

席を占める日本の議会では、妊娠中だったり、

子育て中だったりする女性をサポートする仕組みすら

設けられていない模様です。

 

日本がいかに女性を締め付けているかを

象徴するニュースが2017年に報道されました。

 

日本では赤ちゃん連れの女性議員は参加すら拒絶される

2017年11月22日、熊本県熊本市の緒方由香市議が

生後7ヶ月の長男を連れて議会に出席しようとしたところ、

赤ちゃんは傍聴人とされ、議場から追い出されたとのことでした。

 

この時テレビでニュースを見ましたが、

心ないヤジがばんばん飛び交い、緒方市議は泣いていました。

赤ちゃんを預ける場所も、面倒を見てくれる人員もなく、

議会に参加するには赤ちゃんを連れていくしかなかったと言っていました。

それを聞いて、なるほどと思ったものです。

熊本市議会にはそもそも育児中の女性を

受け入れるつもりがなかったのでは?と邪推してしまいます。

 

ニュージーランド議会では議長が赤ちゃんにミルクを上げながら議会が進行した

2019年、ニュージーランド議会に、

赤ちゃん連れの与党議員が出席したというニュースがありました。

この時、トレヴァー・マラード議長が

ベビーシッターを買って出て、赤ちゃんを抱いて

ミルクを上げながら議会が進行したのだそうです。

赤ちゃん連れの女性議員を徹底的に排除しようとした

熊本市とは正反対の対応ですよね!

少子化対策を叫びながら赤ちゃんを排除する日本の議会と、

それを肯定する日本人が、いかに矛盾に満ちているか、

が分かった気がします。