30代からの妊活ブログ不妊治療を知る

30代の働きながらの妊活ブログ。神戸ARTレディスクリニックでの不妊検査済み。今のところは自然に…妊娠できればと

コロナや戦争による不妊治療の影響は…

2022年2月24日、ロシアはウクライナへの

軍事侵攻を開始しました。

あれから1ヶ月あまり、市街地には犠牲となった

市民の死体が無造作に転がり、葬られることさえなく、

いまだに続く攻撃にさらされ続けているといいます。

 

日本がこの戦争に無関係だと思う方、いらっしゃるでしょうか?

 

特に、不妊治療を受けていらっしゃる方、

この戦争があなたの日常にどんな影響をおよぼす可能性があるか、

想像できるでしょうか?

世界情勢のなりゆき次第で、日本の医療現場は

大きなダメージを負う可能性があります。

当然、高度生殖補助医療(ART)、つまり不妊治療の提供体制も同様です。

 

医療現場にふりかかる戦争の影響

新型コロナウィルス感染症の流行が始まってから、

不妊治療の計画に狂いが生じたというケースが

徐々に増えていきましたよね。

人々の命を直接脅かす新型コロナウィルスの脅威に対して、

不妊治療は患者自身の命にかかわらない

「不要不急」と処理されてしまったからです。

この新型コロナウィルス感染症のワクチンは、

日本ではアメリカとイギリスから輸入しています。

 

次に、先進医療は専用の医療機器を必要とするケースが多く、

その専用の医療機器は治療法の

開発国による取り扱いがほとんどです。

実際、私の知っている神戸ARTレディスクリニックで

体外受精の際に用いられる「顕微鏡付インキュベーター」という設備は

オーストラリア産だそうです。

そのほか、顕微鏡下で受精させた受精卵の培養に必要な

「培養器」や「培養液」も海外産で、

なおかつ「培養器」などは患者一人に対して一台必要という

輸入頻度になっています。

これら輸入品の価格は、戦争の当事国と

日本の関係性に関わらずどんどん値上がりしていくでしょう。

というのも、大規模な戦争が起これば

石油が必ず値上がりするからです。

産油国としては値下げする理由がないわけですから、

今後の石油価格のさらなる上昇は

間違いないと考えられます。

 

日本では体外受精(顕微授精)の保険適用化が

はじまろうとしていますよね。

 

しかし、治療にかかる設備や機器の原価が高くなれば、

治療費も高くなります。

国庫が吸収しきれないほど保険費の支出が

大きくなったとしたら、患者負担の割合を

見直す事態になる可能性もあるでしょう。

 

さらに、北方領土問題という火種を抱えた

日本とロシアのあいだに直接的な紛争が起こった場合も

考えておく必要があるかと思います。考えたくもないですけれども。

日本とロシアは海をはさんだ隣の国です。

異なる社会制度を敷いた、近くて遠い隣人なのです。

 

ニュースの聞き方について注意すべきこと

ウクライナ情勢は日々深刻化の一途をたどっています。

日本国内で耳にするニュースは、

昨日「ロシアの侵攻が続いています」と言ったかと思えば、

翌日には「停戦協議が行われる見通しです」と言い、

次の日には「停戦協議は難航しています」

「ロシア国内ではプロパガンダが行われている模様」

と言ったり、さらに次の日には破壊された市街地や、

避難した市民にクローズアップしてみたりと、

“視聴者を引き付ける”手法で

繰り出されているように思います。

 

日本人は“戦争を知らない”世代が中心世代となり、

教育改革の名のもとに、子どもたちが学ぶ教科書からは

反戦の柱になる文字が少しずつ少しずつ、

いつの間にか削り取られてきました。

 

ニュースは必ず発信者の意思が介在しているということです。

 

悪いニュースを聞くと不安な気持ちになりますよね?

その後に希望を持たせるニュースを聞けば、期待を抱きます。

その翌日に期待を裏切るニュースが流れれば、

不安はよりいっそう大きくなります。

現在、日本で行われているテレビ報道は

そうした様相を見せています。

これは、”市民“の心を揺さぶるひとつの手法です。

不安と希望のあいだでの振れ幅が大きくなると

心の隙が生まれます。そうなると、

分かりやすく導いてくれる人が現れた時に

影響を受けやすくなるのです。

……つまり、日本でも一種のプロパガンダ

行われている証拠と言えるのではないでしょうか。

 

ロシアによるウクライナ侵攻で真っ先に犠牲になったのは誰でしたか?

子どもたちが通う学校、子どもが生まれる病院、

それらの施設が爆撃されたのは、最も効果的な攻撃だからです。

偶然などではありえません。

不妊治療は平和のうえに成り立つ医療です。

 

いま私たちに何ができるのか。

未来のためにあなたができることは何なのか。

何を見て、何を信じて、誰に向かってその考えを主張するべきなのか。

多角的な視点を持つようにしたいなと私は思います。

ダイエットによる排卵障害?その後の不妊治療

私自身、少女だったころはレディスクリニックを

敬遠していました。

大人になってからも近寄りがたいと思っていましたし、

下手な質問をしたらバカにされそうだなんて思っていました。

でも、実際にレディスクリニックを受診してみたら全く違いました!

『もっと頼っていいよ!』

『心配ごとがあったら何でも質問していいよ!』

そんな風に暖かく対応してくれた、最初の診察の時。

これまで申し訳ないことをしていたな、と思ったものです。

レディスクリニックをもっとたくさんの女性に知ってほしい、

身近に感じてほしい!という思いもあるのですが

実際に共感できる悩みの疑問と

医師の回答について考えたいと思います。

 

ダイエットで排卵障害?

  • 女性からの質問

高校、大学と長期間ダイエットしていたのですが、

その間何度も生理が止まりました。

産婦人科でホルモン注射を受けると生理が復活していたものの、

今でも生理不順、基礎体温のばらつきが続いています。

結婚してからもう2年以上たちました。

自然な排卵がなく、排卵促進剤の注射で排卵をおこしつつ

性交していますが全く妊娠できません。

  • 医師の回答

過度なダイエットは非常に危険です。

ダイエットによる排卵障害は視床下部

障害が起こっている証拠であり、こういった症例では

排卵誘発がうまくいかないケースが多いようです。

また、排卵誘発剤を使用した治療を続けているのに妊娠しないということで、

次の検査や治療にステップアップすることを検討してみてはいかがでしょうか?

 

 

排卵誘発剤もステップアップする

 

排卵誘発剤を用いたタイミング法は一般的な不妊治療のひとつです。

ただし、今回ピックアップしたご相談者様の場合は、

学生時代から注射するタイプのホルモン剤を使用してきたとのことで、

ここには違和感をいだきました。

排卵誘発剤にもランクのようなものがあって、

必要に応じてステップアップします。

クロミッドという経口タイプの排卵誘発剤を使うのが普通で、

この飲むタイプのお薬で効果が得られなければ、

HMG-HCG療法という、注射タイプの排卵誘発剤を使用する治療

ステップアップします。

注射タイプの排卵誘発剤は経口タイプの排卵誘発剤よりも

効果が高く、強い治療法です。ではなぜ最初から

注射タイプの薬を使わないのかというと、副作用の問題があるからです。

私は手元に神戸ARTレディスクリニックの医師、

大谷先生が刊行した書籍を参考資料として置いていますが、

その中に、「何回かHMG-HCG療法を行って妊娠しなければ

卵管造影などの他の検査を受けたほうがいい

という記述があります。

HMG-HCG注射の効果が高いぶん、リスクが高いからです。

10代から断続的に、そして結婚してからは2年間もホルモン注射を続けてきた今回のご相談者様は、実はすでに多嚢胞性卵巣や

卵巣過剰刺激症候群といった卵巣の

トラブルを併発している可能性が高いのではないでしょうか?

 

■病院があなたに合っていないかもしれない

■担当してくれている医師があなたに合っていないかもしれない

■これまでの治療があなたに合っていないなら転院も選択肢のひとつ

 

不妊治療で実績があるレディスクリニックにも

それぞれの方針があり、医師それぞれに信念や、

治療法の選び方、患者との向き合い方があります。

長期間お世話になっている病院との縁は大事にしたい、

という考え方もあるかと思いますが、

それで問題が解決せず、深刻化するなら、転院も選択肢のひとつです。

別の角度からあなたの状況を確かめれば、

本当に必要な治療が見えてくるはずです。

 

次回はダイエットによる視床下部の障害と排卵障害の解説と、

できればその治療までご紹介したいです。

よろしければまたお付き合いください。

体外受精の適用、スケジュールを学ぶ。

体外受精不妊治療のなかで

最も効果が高い生殖補助医療(ART)として希望を託されています。

ただ難しい治療であり、特に女性の身体には

大きな負担がかかるようですよね。

費用の問題もあり、体外受精の適用は

事前の話し合いが必須だと感じます。

今回は、体外受精の基本!を書いておこうと思います。

 

体外受精は女性の身体から成熟した卵子を取り出し、

人工的に受精させて胚盤胞まで育ててから、

改めて子宮のなかに戻して着床させる治療です。

 

胚盤胞まで育てられた受精卵は着床率が高くなります。

また、その過程で妊娠しやすい、

力がある受精卵が選択されているので、

出産に至る可能性も最大限に高められます。

 

私の知る神戸ARTレディスクリニックでは

次世代シーケンサー(NGS)法による着床前診断

着床率を上げ、同時に流産率を下げています。

 

次世代シーケンサー(NGS):何百万ものDNA、RNA

塩基配列情報を読み取る装置の次世代型を示す名前であり、

神戸ARTレディスクリニックでは

着床前診断の方式を区別するために使われています。

4種類すべての染色体を総当たりで調べられるので、

次世代シーケンサー(NGS)法による着床前診断で、

神戸ARTレディスクリニックでは

受精卵1個あたりの着床率を70%にまで上昇させ、

また、流産率を約10%にまで下げることに成功したそうです。

体外受精不妊治療の希望の星です。

卵管を切除してしまったかた、卵管が完全に閉塞してしまっているかた、

長期間にわたって人工授精を受けているのに

成果が出ないかた、自然な排卵が確認できないかた、

免疫の問題で自然妊娠が難しいかた、

原因は不明ながら1年以上自然に妊娠しないご夫婦、

さらに、夫側の精子に問題があって自然妊娠が

絶望的なご夫婦に体外受精は効果的だと言われています。

 

例えば、女性側の問題として、子宮内膜症の場合、

子宮内膜症の治療としてホルモン療法や腹腔鏡下手術、

開腹手術などが適応となります。

これらの治療を経ても自然妊娠しないようであれば、

そこからは原因不明不妊として体外受精の適用が

望ましいというわけです。

 

体外受精を目指そう!

と決定した1日目から実際の治療に至るまでの

具体的なスケジュールがこちらです。

 

ステップ1:基礎体温測定、精液検査や卵管疎通性検査

といった基礎的な検査は、タイミング法を実施しつつの

進行になります。

卵管疎通性検査のタイミングなどもありますので

この段階で3か月から6ヶ月かかります。

 

ステップ2:人工授精の期間が4周期から6周期ほど。

この期間で排卵障害、黄体機能不全、造精機能障害、

原因不明不妊などをふるいにかけます。

 

ステップ3:腹腔鏡検査と手術の段階です。

子宮内膜症、卵管性不妊子宮筋腫、卵巣膿瘍などが

不妊の原因であればこの段階で治療し、

問題の解消を目指します。この期間はひとによってまちまちです。

 

ステップ4:いずれの治療も不妊の原因を取り除けなかった時、

体外受精の適応となります。顕微授精を推奨します。

 

医師が「あなた」に体外受精を進めるのは、

体外受精が適当と思われた時です。

しかし、体外受精不妊治療の最終的な選択です。

経済的にも、身体的にも、精神的にも負担が大きな治療なので、

よくよく考えてください。

夫のこれまでをしっかり思い返してみようと思います。

これまでに十分な検査と治療を受けてきたか?

夫は不妊症の検査と治療に協力的か?

自分と同じくらい、夫も真剣に取り組んできたか?

体外受精の妊娠率は納得できるレベルか?

総合的な費用がいくらになるか計算したか?

治療を受ける施設の実績は確認したか?

体外受精を勧められた時にきちんと説明を受けたか?

設備について調べたか?

 

子どもを迎えることを、夫婦が同じように強く希望しているのか?

心身ともに妊娠・分娩・育児に耐えうる状態にあるか?

30代の妊活、不妊治療へのステップアップ事例

妊娠しやすさを「妊孕性(にんようせい)」と

いいますよね。

妊娠する可能性を「妊孕率(にんようりつ)」と言って、

これが年齢を重ねるほど下がることが分かっています。

高齢出産が問題視されたり、

公的な不妊治療助成制度に女性の年齢上限が

定められたりしている理由です。

 

女性の年齢が30歳を過ぎると妊孕率は低下しはじめ

そして、35歳を過ぎたらその勢いは

ジェットコースターのごとしです。

 

もしもあなたが30歳を目前にしているか、

30歳になっていて、これから子どもをお迎えしたいと

考えているようであれば、不妊治療をおすすめします。

不妊治療は特定の原因があって妊娠しにくい方以外にも

適応する「妊娠を後押しする治療」の総称です。

 

いくつかのモデルケースを見つけたので

ここでご紹介します。

どのようなステップで進めることになるのか、

どんな準備をしておけばスムーズに進むのか、

ご参考になさってください。

 

  • 夫婦ともに健康な30歳のケース

夫婦ともに染色体異常がなく、

夫の精液検査の所見が正常、

妻の一般不妊症検査の結果に問題がない、

また、妻の年齢が30歳であるなら

半年から1年程度は自然妊娠を期待して

タイミング法を試してもいいでしょう。

排卵周期に合わせて夫婦生活をもち、

自然妊娠できなかった場合には特殊検査、

人工授精もしくは体外受精の適用となります。

一般不妊検査には卵管の疎通性を高める副効果があるものも

含まれますので、治療するまでもなく

妊娠に至るケースは少なくありません。

まずは2ヶ月程度基礎体温表を作って、

クリニックの予約を入れ、当日はそのまま尿検査や

血液検査ができるように食事の間隔をあけておいて

受診するといいでしょう。

 

  • 流産歴のあるご夫婦

→30代前半のケース

流産歴がある場合、妊娠しにくい原因があると想定するべきです。

ご夫婦の遺伝子検査が必要です。

遺伝子検査で問題がなければ

一般不妊検査からの人工授精、体外受精へのステップアップを

最短で計画するといいでしょう。

35歳以降は妊孕率が急激に下がります。

30代前半はカウントダウンに突入しているので、

ステップアップにも時間はかけられません。

遺伝子検査で問題が見つかった場合は

高度生殖医療の適用となります。

体外受精と顕微授精の2択です。

また、得られた受精卵の移植に際しては

着床前診断も利用することをおすすめします。

費用がご心配な方は、お住まいの地域の不妊治療助成制度や、

2022年4月から始まる保険適用の範囲について

確認なさるといいでしょう。

 

→30代後半のケース

公的な不妊治療助成制度や保険適用の年齢上限が

引き上げられましたが、女性が妊娠できる年齢には限界があります。

女性が44歳になると顕微授精を行っても絶望的、

40歳以降の自然妊娠はほとんど不可能、

これが現実なのです。

30代後半のご夫婦の場合、お二人とも健康であっても、

時間的なゆとりはもうほとんどない

ということをご理解ください。

最初から高度生殖補助医療の適用となります。

産婦人科を受診する前にご夫婦で

不妊治療について話し合っておくようにしましょう。

 

子どもができなかった場合の「将来」も決めておこう

 

30歳のあなたはまだ希望の光に包まれているかもしれません。

愛する夫と、命がけで産んだ可愛い子どもに

かこまれた未来が見えているかもしれません。

31歳、32歳、33歳のあなたは、

『まだ大丈夫』『まだ希望はある』と思っているかもしれません。

34歳、35歳のあなたは、

『なんとかしなきゃ』と焦っているのでは?

 

36歳、37歳、あなたは『もしかしたら』『まだ頑張りたい』

『きっとなんとかなるはず』気持ちが揺らぐことが

増えていることでしょう。

 

38歳、39歳、公的助成制度の年齢上限に近づき、

ふっと物思いにふける瞬間が出てきたりして……。

 

望み通りに子どもを迎えられるひとばかりではありません。

不妊治療にも「絶対」はないのですから。

子どもができなかった場合の「将来」も、

ご夫婦でよく話し合っておくことをおすすめいたします。

着床前診断は保険適用外になるらしい

保険適用外になるらしい「着床前診断」の基本情報

 

ウクライナ情勢が気になる今日この頃、

平和とはなんて儚いものなのでしょうか。

まるで晩春の桜のように、

日本から遠く離れた空の下で「平和」がいままさに

散ろうとしています。

打ち砕かれようとしています。

この花がいつまでも咲き続けますように。心より祈っています。

 

冒頭から余談でした。

米大統領がタブーとも言えるキーワード

第三次世界大戦」を口にしました。

戦争状態になると不妊治療どころではないので

全く無縁とも言い切れませんが、

今回の本題は「着床前診断」なので……余談でした。失礼しました。

ここから本題です!

 

不妊治療の保険適用化まであと1ヶ月、

カウントダウンですね!

以前お話したように、着床前診断については

保険適用外になるとのことですが、

これがどのような検査なのか、

どんな方に必要なのか、

いくらくらい費用がかかるのか

といった基本的な情報をお伝えしたいと思います。

 

『もしかしたら私にも必要な検査なのかも』

『私と夫も遺伝子検査を受けたほうがいいのかも』

 

という発想を持っていただく

きっかけになりましたら幸いです。

 

着床前診断」ってどんな検査?

 

着床前診断」は受精卵に対して

行う染色体検査です。

アメリカでは「着床前検査」という呼び方が

一般的なのだとか。検査の方式は3種類あり、

それぞれ目的が異なります。

 

  • PGT-A(着床前胚染色体数性検査)

受精卵の染色体すべてが対象になるタイプの

着床前診断です。

受精卵の全染色体の数を調べて異常がないか確認します。

染色体の数が以上であれば

流産しやすい受精卵ということがわかるので、

1回の不妊治療あたりの妊娠率を底上げできるというわけです。

 

  • PGT-SR

両親の側に染色体転座など遺伝子の

構造異常がある場合、流産しやすい体質として現れます。

ご本人は健康であっても、

次世代の子供が重篤な遺伝性疾患を

発症する恐れがあります。

そうした時に必要なのが「PGT-SR」

というタイプの着床前診断です。

受精卵の染色体に構造異常があるかどうかを

調べて胚移植の成功率を上げます。

 

  • PGT-M

遺伝性疾患を持つご夫婦が対象になるタイプの

着床前診断です。

遺伝性疾患は残念ながら親から子に

受け継がれてしまいます。

しかし、全ての受精卵がかならず

同じ病を発症するとは限りません。

染色体を調べて遺伝性疾患の形質を

持っているかどうかを確認して、

どの胚を移植するかを決定します。

流産率を抑え、肺移植当たりの成功率を上げ、

なおかつ生まれる子供の将来的な病気のおそれを

最小限にとどめるための検査です。

 

着床前診断」を受けられる病院、クリニック

 

着床前診断」は日本産科婦人科学会の認可を

受けた施設でのみ受けられます。

私の知る神戸ARTレディスクリニックでは

「PGT-A」と「PGT-SR」のみ実施しているそうです。

「PGT-M」をご希望の方はご自身の病気治療で

かかっている病院に相談してみるといいでしょう。

着床前診断」の注意点がございます。

まず、「PGT-SR」の場合、「PGT-A」より

検査対象の胚が多くなるので費用が高くなること、

この検査を行っても、移植に適したレベルの胚が

得られない可能性があること、

この検査自体に受精卵の品質を低下させる

おそれがあることです。

受精卵から組織を採取して染色体を調べるわけですから、

検体をとる時に多少なりともダメージが生じます。

デメリットへの対策として、信頼できる医師、

実績ある病院、クリニック、研究施設を選ぶようにしたいものです。

排卵障害は妊娠しにくい?排卵障害の検査

日本は生殖医療後進国だと感じます。

その理由は、世界的に見て

娠に関する教育が不十分なこと、

不妊治療の開始年齢が高いことが挙げられます。

 

レディスクリニック縁遠いと感じていらっしゃる方も

少ないくないようですね。

 

私自身、レディスクリニックには

いち早く行った人間ではありますが

レディスクリニックを早いうちに

受診していれば不妊症にならなかったという女性も

身近にいます。

不妊症の知識を若いうちに得ていれば

いまごろ家族に囲まれていたかもしれないという男性。

後悔の声は、これから先を生きるみなさまのために

先達が掲げた灯台のようなもの。

 

実際にレディスクリニックに寄せられた質問と、

医師の回答を元に今回は考えていきたいと思います。

 

レディスクリニックは身近な存在であり

もっと気軽に相談していい、頼っていいのだと

知っていただくきっかけになれば

私も嬉しく思います。

 

排卵障害、自然妊娠は?

 

  • 26歳女性からの質問

結婚を前に検査を受けたところ、排卵障害と言われました。

自分では健康だと思っていたからショックです。

自然妊娠は無理ですか?

  • 医師の回答

排卵障害にもいくつものパターンが考えられ

卵胞が成長しても排卵されないケース、

卵胞が成長しないケースなどさまざまです。

排卵障害でも原因に対する治療で

正常に排卵されるようになれば、

自然妊娠も期待できるでしょう。

まずはなぜ排卵が起こらないのか調べる必要がございます。

 

卵子の成長が確認できない場合、

毎日HMGという注射を打って卵胞の成長を促します。

卵胞の成長は経腟超音波検査で確認できます。

卵胞が成長したら、今度はHCG注射で排卵を促します。

卵胞の生育障害に対して有効な治療法です。

副作用が心配な方はご相談ください。

 

HMG-HCG療法の副作用

 

ホルモン剤を注射するだけでいい

HMG-HCG療法は一定の成果を上げてきた治療法です。

しかし、多胎妊娠や卵巣の腫れなど、副作用の問題も指摘されています。

 

不妊治療は妊娠を目的とした医療行為であって、

健康を目指す一般医療とは事情が異なるのです。

不妊治療で第二子妊娠まで思い描く方には、

多胎妊娠も卵巣か条刺激症候群も

リスクが大きくなります。

これを避けるには、排卵障害と診断された時に

いきなりホルモン療法を受けるのではなく、

さらに検査を受けて排卵障害の原因を特定するといいでしょう。

 

排卵障害の原因特定に有効な検査は?

これを知らべてみると私の知る神戸ARTレディスクリニックでは

排卵障害の原因は、

視床下部の異常、脳下垂体の異常、卵巣の異常、

黄体機能不全、高プロラクチン血症、黄体果皮破裂卵胞、

甲状腺機能異常などです。

 

排卵障害が確認できた段階で、

基礎体温測定、ホルモン検査、尿検査、

超音波検査などの基礎的な項目はこなしているはずなので、

その次の検査を二つ簡単に解説します。

 

  • 卵管造影検査

造影剤を注入して子宮や卵管の内側に

構造的問題がないか可視化する検査です。

卵管閉塞や狭窄、腫脹、子宮の奇形などを診断できます。

 

造影剤は卵管の端から腹腔内に流入するので、

この検査からはある程度のリスクが生じます。

残念なことに、未熟な医師による医療事故が

報道された事例もありました。

信頼できる医療機関、信頼できる医師を

選んで受診するようになさってください。

卵管閉塞についてはこの検査が

治療の役目も果たすことが多いようです。

 

  • 子宮鏡検査と腹腔鏡検査

内視鏡を使用する検査なので、

同時に受けると効率的です。

子宮鏡検査は膣を経由して

子宮に細い内視鏡カメラを挿入し、

子宮内部を視診します。

腹腔鏡検査は下腹部を小さく切開し、

やはり内視鏡カメラを挿入して

卵巣、卵管、子宮などを外がわから観察する検査です。

腹膜との癒着などを診断でき、

場合によってはそのまま治療もできます。

 

このレポートの参考にしたのは

政府の指定医療機関でもある神戸ARTレディスクリニックのHPなどの資料です。

なぜ神戸ARTレディスクリニックを取り上げたのか、

ですが、このクリニックでは患者の満足度を調査したり、

改善のための意見を募ったりという、患者第一の姿勢が魅力だからです。

不妊治療を受けるなら

神戸ARTレディスクリニックに行こうという

意味ではありませんよ。

ただ、不妊治療は間違うと取り返しのつかない

副作用を引き起こすこともあります。

患者の意思に寄り添い、尊重してくれるクリニックの態勢、

医師の姿勢が、不妊治療には大きな助けになるからです。

このようなクリニックがあるということ、

いろんな医師がいて、いろんな意見があること、

そして、患者を尊重してくれる医師は、

どんな簡単な質問でもバカにしたりせず、

親切に答えてくれるし、

それを迷惑に思ったりしないのだということを、

ぜひ覚えておいてください。

 

 

不妊症に悩むとき、自分の人生や存在価値に疑問を持った時、

あなたも孤独を感じるかもしれません。

だけど、どこかに必ず味方がいます。

私の声が聞こえますか?

「あなた」は独りじゃない。

 

神戸ARTレディスクリニックを参考に男性の不妊の検査

体外受精に至る道~男性側の検査と治療

 

不妊治療で医学的に妊娠をコントロールしていると

言えるのは「体外受精IVF)」と「顕微授精(ICSI)」だけです。

とはいえ、卵子精子を取り出して体外で受精させ、

成長を始めた胚を移植して妊娠を成立させる

この治療は、心身の負担ももちろん、

経済的な負担もかなりのものになります。また、

不妊の原因を調べ、どの治療が適正か確認するのにも

時間がかかります。

 

そして、なぜ妊娠できないのか知る必要があります。

今回は男性側の検査と治療について大まかな流れでご紹介します。

 

男性が受ける不妊症の検査と治療

 

不妊症ぜんたいのうち40から50%が男性側の要因

だと言われています。

不妊治療ではたとえ男性側の要因だとしても、

治療の主体は女性になります。

妊娠するのは女性ですから。男性側の検査で

男性本人が行うのは精液の採取くらいです。

その後はクリニック側の出番で、

精液を用いていくつかの検査を行います。

 

・精液量(少ないと自然妊娠が難しくなります)

・精液のph値(アルカリ性、酸性に偏っていないか)

精子濃度(精液中に含まれる精子の量)

・総精子数(サンプルとして取り出した精液中の精子数から総数を推計)

・総運動率(精液中にどれくらい正常に運動している精子が存在するか)

・前進運動率(精子がきちんと前進運動していないと自然妊娠が難しいため)

精子生存率

・白血球

 

これで精液が世界保健機構(WHO)の定める

基準に達していれば「最低限の力は認められる」

ということで、次の段階に進みます。

今度は精子の生存能力、受精能力を確認します。

 

・アクロビーズテスト

精子の生存率を調べる試験と似ています。

特殊なビーズを用いて生体反応を示す精子の量

確認する作業になります。

試験結果を表す数値をアクロビーズ値といい、

この値が低いと受精障害を示す兆候です。

 

精子膨化試験(HOST)

精子の膜機能が正常かどうかを調べる試験です。

このテストでは精子運動率がゼロでも

生存している精子を見分けることができ、

HOST試験で生存精子を見つけられればARTに運用できます。

 

精子生存試験

採取した精子を倍そうして精子

生存能力を確認します。

36時間陽性ならば自然妊娠可能、

36時間陰性ならば人工授精や体外受精の適用となります。

 

・ハムスターテスト

自然妊娠には精子が自分の力で卵子

侵入できるかどうかが重要です。

ハムスターテストは加工した「ハムスター卵子」を用いて、

精子の受精能力を確認する検査です。

この検査で受精能力がない場合には

顕微授精の適用となります。

 

神戸ARTレディスクリニックでの男性不妊の実際と治療

 

政府の指定医療機関でもあり私の知る神戸ARTレディスクリニックには、

男性不妊の相談も多く寄せられてきたそうです。

その中で症例を大きく分けると、

ひとつは「精子がうまく作れない」タイプの男性不妊

ひとつは「精子が精巣から外に運ばれない」タイプの

男性不妊の2つなのだとか。

 

精子を作る能力がない場合には、

その原因に対する治療から始めなければなりません。

精子がなければ体外受精も顕微授精もできないからです。

 

ホルモン剤の投与で改善する問題ならば、

不妊治療の専門クリニックでも対応できるかと思います。

しかし、先天異常を始め、どうしようもないケースも

多々あることも。

 

精子が精巣から外に運ばれないタイプについては、

造精機能には問題ないわけですから、

精子の通り道に対する治療も可能ですし、

精子を取り出して体外受精や顕微授精を行うことも可能です。

 

  • ●●自分から不妊症検査を受ける男性は少ない●●●

 

これを読んでくださっているあなたが

女性で不妊症に悩んでいらっしゃるならば、

夫にどうやって検査を受けてもらおうか、

いまも考えておられるかもしれませんね。

 

不妊治療は夫の協力が成功の鍵です。

神戸ARTレディスクリニックの医師も言っていますが、

夫婦が足並みをそろえて不妊治療に取り組むことが肝要です。

 

「妻」だけが頑張っても「片手落ち」とのことです。

 

男性は「不妊症である」と言われると、

自分自身を否定されたように感じる傾向が強いようです。

女性にももちろんそういう部分はあるはずで、

私自身、男性だけが繊細であるかのように

取りざたされるのは理不尽に思います。

だけどそれでは男性のほとんどが動かないのです。

 

先達の声を参考にするならば、

妻が夫に不妊症検査を強要したところ、

翌日すぐに離婚届けを差し出されたというケース。

 

妻が夫に不妊症検査を受けるように頼んだら

家に帰ってこなくなったというケース。

 

夫が不妊症検査を受けて不妊症と診断されたところ、

夫が家族や親類、知人に妻が不妊症と

言いふらしたというケース。

 

妻が不妊治療を検討しはじめた段階で

夫が距離を置き始めたケース、などなど、

女性目線では「ただ男性がふがいないだけでは」

と言ってしまいたくなるような事例が

枚挙にいとまがないほどぞくぞくと出てきます。

 

女性が知っておくべきポイントがあるなと感じました。

 

・男性の傾向的に女性ほど子どもが欲しいと思わない

・男性は「子ども(未来)」ではなく「自分」を見てほしいと思っているのかも?

・基本的に不妊症検査を受けたがる男性はいない

 

女性からしてみれば、自分に異常がなければ男性不妊

なら夫が検査を受けるのは当たり前ですよね。

でも、男性にとってはこの時点で「違う」ようなのです。

 

夫婦が同じ方向を見て手を取り合って進むのは難しい、

だからこそ、女性が「大きな取り組み」に

挑む必要がありそうです。

母が子どもを導くように、男性にそれと気づかせないように

思考を誘導していく……

「言うは易く行うは難し」ですね。

しかし、不妊症検査を受けたがらず、

合理的な判断が難しい男性を不妊治療の入り口に

押し込むにはそれしかないのではないでしょうか。